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James Makins 01, August 2007
NYの陶芸家
ジェームズ・メイキンス氏
(2007年8月1日)
New Cups by James Makins 2007
ジェームズ・メイキンス氏の
新作コップ (2007)
それはある夏の夜のこと。2001年なのか何年なのかは良く覚えてないけれど、ジェームズ・メイキンス氏の常滑にあるアトリエを訪ね、彼が最近買ったという土練機を使うのを手伝った時だ。退屈な仕事だと彼は言うが、私には未知の体験だし、工場で電気機械が動くのを観るのは好きだし、苦にはならない。そう、楽しかったのだ。機械を動かす間、その内部を掃除しなくてはならないので、取り除いた少量の粘土を小さな丸テーブルの上に置き、それを私は様々な棒状の道具で叩き始めていた。そう、これも楽しかったのだ。するとジェームズ氏がそれを見咎め、「何してるの?作品でも作ってるの?」と言った。
「作品」制作?まさか。只、機械やら粘土やらでふざけていただけだ。土練機を更に掃除することになり、除去される粘土の量は増えていったが、それは機械にもう一度戻される筈なのにジェームズ氏はそうせず、ただこの粘土遊びを私にさせていた。笑いながら。これが私の最初の2つの陶芸彫刻らしきブツにおける来歴である。2007年、彼の所へ再び訪ねた時、私は彼がまだあの「作品」をそのままにしているのに気がついた。もう何年も経ち、すっかり乾燥したソレは、窯入れを待っていた。彼は新作のコップを丁度窯入れする所だった (私も少々手伝った) 。彼は「彫刻」の真ん中辺りをほんの少し肌理を変えるようアドバイスしてくれた。「作品」は彼のコップと共にガス窯へ収められ、火に掛けられ、どうやら本当の「作品」となったのである。 Upcoming Next Work
そしてココにもう一つ。「私の」生の粘土細工がある。塗ったり火入れしたりするのはまだだし、何時私の次の「作品」になるのかも不明だが、ジェームズ氏はきっとコレを捨てない筈…だよね。